音楽療法のデイサービスセンター 桃華 へようこそ

人の可能性

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オーナー通信 No.25
 恒例の秋のコンサートまであと一週間となりました、私としては年2回のコンサートは、桃華の音楽療法の中核を成すものと捉えております。発表会が無事終わることはそれはそれで大切なことなのですが、ここ一か月で見られる皆様の変化がどのようなものか、観察する絶好の機会になるからです。 認知症といいましても要支援1から要介護4の方がいらっしゃる関係で(10/2現在) 「自分で家で練習したいから楽譜をください」の方から 歌うたびに「この曲は今日初めて歌うので、今まで歌った事のない歌だからわからない」の方や 横について一緒に歌わないと何をするかもわからない方など反応も其々ですが、押しなべて見られるのは、″近いうちに何やら普段と違うことをやるらしい″ という事を程度の違いこそあれ感じてくることです。 所謂、非日常という処で、それぞれに緊張し、心配し、不安になり、それぞれの方の本質的な性格や反応が見えてくる時期になります。もう出来ないと曲の変更を言い出したり、1曲だけにしてほしいという泣き(逃げ)が入る方、もう歳だし人前で歌ったことがないからと言い訳が多くなる方、歌えと言われるからやるけどと責任回避に回る方、片や正面から立ち向かって最後まで粘り強く練習する方など、自分自身を隠そうという余裕がなくなる分、その方の今までの考え方や生き方、人生感の一部が見て取れるような気がします。職員もなだめ、励まし、褒めてとそれぞれに対応するコミュニケーション技術を磨くチャンスでもあります。 しかしここで言いたいのは、人は幾つになっても、例え認知症と診断されても、努力して練習する方は確実に上手になって行くと云う事です、こちらで歌を聞いていても、思わず「お家で練習したでしょう」と言ってしまうぐらい変わってきます。恥をかきたくない、負けたくない、家族に「コンサートを見に行くから恥かかせないで」と練習させられ、etc. 動機付けは何でも構いません、努力は裏切らないし、人は幾つになっても自分で諦めないでやる気がある限り成長する可能性があるのだという事を痛切に感じさせられる一か月に毎回なります、
 さて今日も新たな発見を楽しみに、仕事に行ってきます。

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